turning vane

考察や書き残したいもののアーカイブ。二次元とか速いものが多め 個人的かつ趣味の文章です。アフィリエイトブログなどへの転載禁止

仮面ライダーゼロワンについてあれこれ

いろいろダメな令和最初のライダーこと仮面ライダーゼロワン
この作品がどこで誤ったのかとつらつらと考えていたのでとりあえずメモ代わりに残しておきます。
この作品の問題点としては
・主人公が機能していない
・世界観があやふや
・キャラの倫理観がめちゃくちゃ
・お仕事紹介ばかりで話が進まない
などなど挙げると枚挙にいとまがありません。
大まかにいうと設定はあるけど話に骨がない、やりたいシチュエーションをやってるだけのわりにはやりたいことがブレブレというダメなお話によくあるやつです。
それではその問題はどこにあるのかというと

主人公が社長であるという問題
にぶち当たります。
では主人公が社長であるとどういう問題があるのでしょうか。
まず社長という立場は社会的規範にとらわれてしまうこと。つまり倫理面でしっかりしないといけません。
次に社長としてのお仕事をしつつ仮面ライダーをやらないといけないということ
しかし飛電或人というキャラクターが自分のお仕事をやっているところはほとんど描写されません。ヒューマギアがやるお仕事を紹介するだけです。
これでは社長がどんな仕事をしているのかさっぱり分からず、その仕事を通してのキャラクターの掘り下げもできません。
同じ大森プロデューサーの仮面ライダーエグゼイドでは小児科医というお仕事を通してきちんとキャラクターを表現できていたので、社長という職業が分からなかったんだろうなぁ。エグゼイドのときは医療監修の方がいろいろアドバイスをしたという話もあったような(前の話なので未確認)
しかも或人社長が始まる前に仕込まれていたギミックというのが「ヒューマギアがお父さん」というだけなんですよね…これ春映画でなんとなく解消されちゃってる問題なんで主役にギミックが足りていません。
ということで主役に骨がないのでどんどん場当たり的でシーンをつなぐようなフィルムに仕上がっていくわけです。
そうすると世界観はめちゃくちゃになるしキャラの倫理観も狂ってくるわけですね。

とするとなんで1クール目はわりと楽しかったの?ということに興味が行きます。
1クール目は設定の紹介と滅亡迅雷.netを壊滅させるということで、キャラの掘り下げをせずにシーンと情報だけで終えることができました。

では2クール目からはどこがまずかったの?という疑問に行き当たります。
ここで飛電或人というキャラクターの掘り下げをせずにヒューマギアのお仕事5番勝負をやってしまったのがまずかった。或人社長が社長としての仕事をせずにただただヒューマギアのお仕事紹介をしてしまった結果、1000%社長こと天津垓が対立軸としてブレてしまい意味のわからない不快なキャラになってしまったのです。
そもそも2クール目ってザイアスペックを使った人間の悪意がヒューマギアを駆逐するという方向で話をすすめるべきなのに、なぜかヒューマギアが暴走するんです。
ヒューマギアのお仕事紹介+人間の悪意+ヒューマギアの暴走からの怪人への変身+ZAIAスペックをつけた人間の怪人への変身+仮面ライダーサウザーの販促+新フォームの紹介ってやるべきことがおおすぎです。
おそらくヒューマギアの怪人態を出さないといけないという脚本上の縛りがあったと思われるのですが、これが完全にいらなかった。
しかも1000%社長がゼツメライザーをヒューマギアにセットしてしまった瞬間に彼の社長としての資質を問われることになってしまいました。「お前社長として世間的にそれやっていいの?」と。
そしてヒューマギアもすぐ暴走するどうしようもないロボットであるとチェキラが証明してしまい、このお話の根底が破綻したのでした。
その後の3クール目からはとりあえずテコ入れということで1000%社長を悪役にしたり不破さんにスポットを当ててみたりしていますが、正直gdgdです。今

んじゃどうすればよかったの?
というと今更なんですが、おそらく或人社長が社長として社内や社外で起こる人間とヒューマギアの問題を解決する水戸黄門的な話を1クールにするのが良かったのではないでしょうか。例えば地方の支社で起こった問題があって例のテーマが鳴って説教するディケイド的なアレです。そこに滅亡迅雷ネットが絡んでいけばよかった。そうすれば或人社長の掘り下げもできたし滅亡迅雷ネットも1クールで消えずにすんだはず。
んで2クール目からはライバル会社としてZAIAと天津社長を出して人間の悪意で人間が変身しヒューマギアを破壊していく話にしないといけなかったんじゃないかなー。

そもそも社長の仕事と、人間とヒューマギアの問題という2大書きたくないお題があるので、この作品の社長で仮面ライダーとロボットという主題を選んでしまった時点で失敗だったのではないか?という
俳優の皆さんや現場の皆さんは本当にがんばっていると思うので、この先の撮影をガンッばってほしいですね。
私は西川貴教演じる仮面ライダーレボリューションの登場を期待してまっています。